ゲーム『七日参り』ネタバレ考察｜伏七神社と行方不明事件の真相

七日参りゲームの考察について情報を探している読者は、多くの場合、プレイ後に残ったモヤモヤや、手記や事件の意味を整理したいと感じているはずです。短時間で終わるホラー作品でありながら、七日参りという儀式や伏七神社で起きた出来事には、はっきり言い切れない余白が多く残されています。

この記事では、まずゲーム内で明示されている事実と、公式説明から確認できる範囲を土台として整理します。ゲームのあらすじや七日間のルール、伏七周辺の行方不明事件、そしてエンディング分岐など、七日参りの基本情報をできるだけ誤解なくまとめていきます。

次に、手記の書き手は誰なのか、主人公、サイトウ、金鹿美咲の三人の関係はどのような構図だったのか、そして七日参りという儀式が「願いを叶える行為」なのか「呪いの構図」なのかを、事実・示唆・仮説を分けながら考察します。現実の宗教的な七日参りとの名称の違いや百度参りとの対比にも軽く触れつつ、物語としての意味の方を中心に読み解いていきます。

七日参りゲーム考察の前提を整理

【事実】七日参りはどんなゲームか

結論から言うと、七日参りは「山奥の神社に七日間通い続けることで願いが叶う」と噂される儀式を題材にした、短編のホラー・ウォーキングシミュレーターです。ネット掲示板で七日参りの書き込みを見つけた主人公が、山道を歩いて伏七神社に通い続ける、というシンプルな構成になっています。

プレイヤーはキャンプ地から神社までの山道を歩き、七日間連続で参拝を行います。日ごとに環境音や不穏な出来事が増えていき、道中に落ちている手記や新聞、告発文などを拾うことで、伏七周辺で起きた行方不明事件の断片が明らかになっていきます。

プレイ時間はおおむね15〜60分ほどとされていて、派手なアクションよりも、「同じ道を繰り返し歩くうちに、少しずつ景色と意味が変わっていく」感覚が中心の作品です。恐怖表現も、ジャンプスケアだけでなく、テキストを読み込んだときの理解と結び付いてじわじわ効いてくるタイプだと考えられます。

【事実】掲示板の噂と七日間のルール

「七日参り」
神社に参拝できる神ゲー pic.twitter.com/7qyTY9IhX5

— アヴァ (@ava_game12) March 9, 2025

次に、七日参りの世界観を支えている「噂」と「ルール」を整理します。ゲーム開始時点で主人公は、ネット掲示板で七日参りの書き込みを目にしています。そこには、七日連続でお参りをすればどんな願いも叶うという魅力的な話と同時に、いくつかの厳しい決まりが書かれています。

ゲーム内で明示されるルールは、おおよそ次の四つに集約できます。

• 七日間、途切れることなく参拝を続けること
• 期間中は山を降りないこと
• 誰にも姿を見られないこと
• 闇を覗かないこと

これらは掲示板の噂として提示されるだけでなく、道中の看板やテキストでも繰り返し確認されるため、プレイヤーは常に意識させられます。参拝の作法自体は一般的な神社参拝とさほど変わりませんが、ルール全体として見ると、「願掛け」というより「何かから逃げずに、しかし誰にも見つからないように引きこもる行為」に近い印象を受けます。

一方で、この四つのルールが具体的に何を防ごうとしているのかについては、ゲーム内で解説されません。表向きは願いを叶えるための条件でありながら、裏側では別の目的を持っている可能性があります。この違和感が、後半で扱う七日参りゲーム考察の重要な出発点になります。

【事実】伏七神社と行方不明事件の概要

伏七神社という固有名詞と、その周辺で起きた行方不明事件も、七日参りゲーム考察を行ううえで欠かせない要素です。ゲーム中で拾える新聞記事や告発文には、伏七という地名と若い女性の失踪に関する記述があり、神社と事件が結び付けられています。

テキストを読み込むと、行方不明になった人物が金鹿美咲だと強く示唆される構成になっています。伏七の行方不明事件に関する記事は、遊び方によっては見逃されることもあり、アーカイブに登録されているかどうかがエンディング分岐に関わる要素として機能します。

すべてのテキストを集めたプレイと、ほとんど拾わないままエンディングを見るプレイでは、「同じ結末」に到達しても印象がかなり変わります。この設計によって、プレイヤーの理解度や注意力によって、七日参りという儀式の見え方や事件の重さが変化するようになっています。

【事実】エンディング分岐とトゥルー要素

さっきｲﾂﾒﾝ3人と動画共有してﾎﾗｰｹﾞｰﾑの『七日参り』をしてきた。
ｴﾝﾃﾞｨﾝｸﾞ2種を見るために絶叫を繰り返してましたわ…ｼﾞｬﾝﾌﾟｽｹｱは駄目だって、ほんと無理だって…。

— 狼亡～ﾐﾀﾞﾚﾅｷ～ lost (@yugamisinjyu) May 7, 2025

七日参りには、少なくともノーマルエンドとトゥルーエンドの二種類のエンディングが用意されています。どちらも七日間の参拝を終える点は共通しており、途中で失敗してゲームオーバーになるタイプの作品ではありません。

一般的な攻略情報では、伏七の行方不明事件に関する新聞記事をアーカイブに登録しているかどうかがエンディング分岐の条件だとされています。記事を取っていない場合はノーマルエンド、取得している場合はトゥルーエンドに進む、という構造です。

ただし、トゥルーエンドに到達しても、すべての謎が明確な一枚絵で提示されるわけではありません。追加のテキストで登場人物の関係性や事件の輪郭が濃くなる一方で、誰がどこまで罪に関わったか、といった細部はプレイヤー側の解釈に委ねられています。この「答えを出し切らない構造」自体が、七日参りゲーム考察を呼び込む仕掛けになっていると言えます。

【事実】現実の七日参りと百度参りとの違い

ゲームの七日参りは、名前だけ見ると現実の七日参りや百度参りと似た印象を与えますが、中身はかなり異なります。ここでは、実際の宗教・民俗上の用語としての七日参りと百度参りを簡単に整理し、ゲーム内の七日参りとの違いを確認しておきます。

仏教の文脈で七日参りと呼ばれるものは、故人の命日から七日ごとに営まれる法要に関連する言葉です。初七日、二七日、三七日…と続く一連の法要や、その七日ごとの供養に参詣する習慣全体を七日参りと呼ぶ地域もあります。つまり、ある一回だけを指すというより、「七日ごとに続ける供養」という側面が強い表現です。

一方、百度参りは、神社や寺に何度も通って願い事の成就を祈る風習です。一日に百回参拝する場合もあれば、日を分けて百回以上お参りする場合もあり、いずれにしても「非常に多い回数の参拝」によって願意の強さを示す行為だと理解されています。

こうして比べると、ゲーム内の七日参りは、現実の用語から名前だけを借りて、内容をホラー向けに大胆に再構成した儀式だと分かります。供養や願掛けのイメージを借りつつ、「山を降りない」「誰にも見られない」「闇を覗かない」といった閉鎖的で不穏な条件を足すことで、物語上の呪いとして成立させていると言えるでしょう。

七日参りゲーム考察で読み解く真相

【考察】手記の書き手と視点の入れ替わり

ここからは、事実に加えて示唆と仮説を分けながら七日参りゲーム考察を進めます。最初の焦点は、山道にばらまかれた手記の書き手です。プレイ中に拾える手記1〜6と告発文、新聞記事を読み比べると、文体や視点が明らかに異なるテキストが混ざっているため、少なくとも二人以上の書き手が存在すると考えられます。

事実として分かるのは、手記の中に「美咲」「アイツ」「友人」といった呼び方が出てくることです。さらに、新聞記事や告発文にも金鹿美咲の名前が登場し、伏七周辺で起きた行方不明事件と彼女が結び付けられています。また、山で使われる道具や、何かを埋める準備と読める内容が複数の手記に現れます。

ここから読み取れる示唆は、手記の一部が「自分で何かをやろうとしている人物の内面」、別の一部が「その人物を外側から観察している視点」になっている点です。例えば、遺体の処理を連想させる道具リストや、激しい憎悪を吐露するテキストは自己語りに近いのに対し、奇妙な行動を冷静に眺めているような文章も存在します。

仮説として有力なのは、手記の書き手が「サイトウ」と「サイトウの友人」の二人に分かれているという見方です。山道で何かを埋めるための道具を書き出している手記や、強い憎悪を吐き出している文章はサイトウ側のテキスト、第三者的にそれを見ている文章は友人側のテキストと整理すると、全体の流れが比較的自然になります。

このように整理すると、手記は単なる雰囲気づくりではなく、「誰が、いつ、どの段階で罪に関わったのか」を暗示するパズルとして機能していると考えられます。視点の入れ替わりを意識して読み直すと、プレイヤーが踏みしめている山道が、事件の痕跡そのものだという感覚が強まりやすくなります。

【考察】サイトウの本当の標的と動機

七日参りしてた【俺】自身がサイトウだった……？拍手してた時袖赤かったな…

— 沙緒 (@xusha_24) March 6, 2025

次に、多くのプレイヤーが気になっているサイトウの動機について考えてみます。新聞記事や告発文、手記の内容から、サイトウが金鹿美咲の失踪に関わったらしいことは強く示唆されていますが、彼が本当に憎んでいた相手は誰だったのでしょうか。

まず事実として、手記には「アイツ」という呼び方や、「どうして私じゃだめだったのか」といったフレーズが現れます。さらに、縁結びのお守りや、恋愛のもつれを想像させる描写もあり、事件の背景に男女関係のトラブルがあると読むことはごく自然です。

ここから導ける示唆は、サイトウ・金鹿美咲・友人Bの三人が、ただの知人ではなく、ある程度親しい関係にあった可能性が高いという点です。告発文で金鹿美咲の名前が出てくることや、手記の感情の揺れ幅を踏まえると、友人Bと金鹿美咲が近しい関係だったために、サイトウの感情が大きく歪んだという構図が浮かび上がります。

仮説として有力なのは、「サイトウが最も憎んでいたのは金鹿美咲ではなく友人Bであり、その友人を永続的に苦しめるために美咲を標的にした」という読み方です。大切な人を奪うことで、相手を長く苦しめることができると考えたとすれば、サイトウの執着の方向性も説明しやすくなります。

この仮説を採用すると、七日参りで描かれるのは、単純な失恋や嫉妬ではなく、「誰を傷つければ誰が一番苦しむか」を計算した上で行われた犯罪です。七日参りという儀式の裏側に、こうした歪んだ合理性が潜んでいると考えると、物語全体に流れる不穏さがより際立つでしょう。

【考察】願いが叶う儀式と呪いの構図

七日参りは表向き、「どんな願いも必ず叶う儀式」として紹介されています。しかし、ゲーム本編で実際に描かれているのは、願いが成就した爽快感よりも、罪悪感や恐怖や後悔ばかりです。このギャップをどう捉えるかが、七日参りゲーム考察の核心の一つになります。

事実として、七日参りのルールには「七日間途切れずに参拝する」ことだけでなく、「山を降りない」「誰にも姿を見られない」「闇を覗かない」といった要素が含まれています。これらは、願掛けのための条件というより、「ある出来事の現場から逃げず、他者と接触せず、真相を直視しない」ことを強制する枠組みとしても読めます。

ここから読み取れる示唆は、七日参りが「自分の罪から逃げずに閉じこもる行為」として機能している可能性です。もしサイトウが事件の後に七日参りを実行していたとすれば、山を降りないという条件は現場から逃げない誓い、誰にも姿を見られないという条件は罪を知られたくない恐怖、闇を覗かないという条件は真相や自分の闇から目をそらしたい心理に対応していると考えられます。

仮説としては、七日参りは本来「願いが叶う儀式」ではなく、「誰かの強烈な願望と憎悪が一方的にそう呼んでいる呪いの構図」であるという見方が成り立ちます。願いが叶うと言われているのは、サイトウのような人物にとってのみ都合の良い瞬間であり、その裏側では行方不明事件のような取り返しのつかない代償が支払われている、という読み方です。

【考察】ルール四つが象徴するもの

最後に、七日参りの四つのルールを象徴として読み解いてみます。すでに事実として内容を確認しましたが、それぞれが登場人物の心理や事件の構造とどのように対応しているのかを、仮説として整理します。

まず「七日間、途切れることなく参拝を続けること」は、儀式としての条件であると同時に、「自分の行為から逃げずに向き合い続ける」という象徴に見えます。七日ごとの審判という仏教的な発想とも響き合い、罪と向き合う時間の比喩として機能している可能性があります。

次に「期間中は山を降りないこと」は、物理的には山奥に閉じ込めるルールですが、「社会からの隔離」「日常への復帰を禁じる力」としても読めます。事件を起こした人間が、平然と日常に戻ることを自ら禁じていると考えると、七日参りは加害者自身に課した罰のようにも見えてきます。

前述の通り、「誰にも姿を見られないこと」は、罪悪感と恐怖の象徴です。見つかれば警察や周囲から責められるため、誰にも会えません。しかし、誰にも見られない状況は、同時に孤立と狂気を加速させます。この二面性を持つルールが、七日間の参拝に強い緊張感を与えています。

最後に「闇を覗かないこと」は、もっとも象徴性が高いルールです。ゲーム内の演出としては、闇の中を凝視することが危険だと示されますが、物語的には「自分の闇」や「事件の真相」を直視しないようにという警告と重ねて読むことができます。闇を覗くかどうかという選択は、プレイヤーにとっても、真相に踏み込むかどうかを問う行為になっています。

これらを総合すると、七日参りの四つのルールは、願い事の条件というより、罪と向き合う儀式をホラーとして誇張したものだと解釈できます。七日参りゲーム考察の視点から見ると、プレイヤーは七日間の参拝を追体験しながら、同時にサイトウたちの心理や選択の重さも辿っているのだと言えるでしょう。

総括：ゲーム『七日参り』ネタバレ考察｜伏七神社と行方不明事件の真相

最後に、この記事で扱ってきた七日参りゲーム考察のポイントを箇条書きで振り返ります。